こんにちは、はるです!
今回は、みんなが仕事を辞める本当の理由について紹介します!
私は地方の病院で看護師長をしています。いくつか病棟を異動しましたが、師長になってすでに7~8年が経ちました。
毎年スタッフと面談をしていますが、何人ものスタッフが退職をしていきます。
一人も辞めなかった年はないと思います。
それぞれ理由があって退職するのですが、師長に話す理由って『建前』の部分もあるんじゃないかと思うんです。
だけど私は本音が知りたい!
もしも職場の環境や私のやり方に不満があるのなら、そのことを教えてほしい。
だって知らないと改善できないから。
そうやって退職まで残り数日になったスタッフと最後の面談をして、出来るだけ本音を教えてもらってきました。
そこで集めた【看護師が仕事を辞めるリアルな理由】を紹介します。
他の人がどんな理由で仕事を辞めたのか、自分の悩みと共通点があるのか、気になる人は読んでみてください。
そして記事の後半では、『勢いだけで仕事を辞めて後悔しないための注意点』をまとめました。
あなたの悩みは、辞めるだけが解決策じゃないことも、思い出してもらいたいです
では、みんなが仕事を辞めた理由から、どうぞご覧ください。
看護師の退職理由【本音】
人間関係の問題
- 怖い先輩からいつも怒られてツラい
- 考えの合わない人がいてイライラする
- みんなの仕事の仕方が適当で腹が立つ
- 小さなミスを厳しく指摘する雰囲気が怖く委縮する
人間関係の問題を抱えている人は多いです。
それだけが退職理由じゃなくても、何かきっかけがあった時に「前から嫌いなあの人と働くのが嫌だと思ってた。もう辞めよう」と背中を押す理由の一つには入っています。
あの先輩が怖いんです…
教えても覚えなくてイライラ…
後輩の指導に疲れました
それぞれ立場の違いから『先輩が怖い』という人と、『後輩にイライラする』というパターンがあります。
それと同じように『小さなミスに厳しすぎる指導』をツラいという人と、『小さなミスに甘すぎる指導』に不満を持つ人がいます。
女同士の世界なので、うわさ話が広まったり、陰口を言いあったり、グループに分かれていたり。そういう陰湿な状況になっている職場もあるようです。
これは本当に職場によると思います。私がいま働いている病院でも5~6年前までは普通にありましたが、看護部長が交代して『職場風土改善』に取り組んだので、いまではほとんどなくなりました(少なくとも表面的には)。
いわゆる協調性に問題のある看護師は、2~3年ごとに配置転換をしています。病院内だけではなく、関連施設への異動も含まれます。
また協調性に問題があるということを上司から本人へ直接指導をし、人事考課などで評価に組み込んでいます。
こういった取り組みをすることで少しずつ周りと溶け込めるようになるか、馴染めなければ退職してしまうため、時間はかかりましたが職場の雰囲気が改善されてきました。
とにかく看護部長や院長など、職場のトップの考え次第で環境や雰囲気は大きく変わります。
もしも今、いじめやパワハラが横行している職場で働いているのであれば、それが普通と思わないでください。そんな環境が異常だということに気付いて、早めに脱出しましょう。
普通に笑いながら先輩に質問して、教えてもらいながら成長できる職場もあることを知りましょう。
責任の重さがツラい、怖い
- 薬の投与などでミスをするのが怖い
- 夜勤で先輩のようにできないので足を引っ張りそう
- 患者の異常を見逃してしまう恐怖
看護師の仕事は、人の命にかかわる責任の重さがあります。
学校を卒業したばかりの新人であっても、患者に薬を注射したり手術の介助についたり、急変時に医師の介助をしながら働きます。
看護師一人のミスだけで患者の命に直結することは少ないですが、それでも誤薬や誤操作により、患者の治療に影響が出る場面はあるでしょう。
また自分が担当した患者の異常の発見が遅れたり、夜勤中の急変時に一人前の動きが出来ずに足を引っ張ったり、そういうことを恐れている人も多いです。
その責任の重さがずっと続くので、疲れてしまい、命にかかわらなくていい仕事に変わりたいという退職理由も多いです。
もちろん命を救うことばかりが看護師の仕事ではありません。価値観はみんな違うので、自分がやりたい仕事を見つけて、そこで頑張ってもらいたいです。
仕事がキツイ、夜勤や残業がキツイ
- 時間が不規則なのがきつい
- 仕事量が多くて常に忙しい
- サービス残業が多い
- 忙しくて患者に向き合えない
仕事量が多くて疲れてしまったという理由は、中堅やリーダーの世代に多いです。
もっと患者に向き合って一人一人に寄り添いたいが、業務量が多くて流れ作業のように仕事をこなす日々に疑問を感じてしまうというものです。
私が働いているような地方の民間病院では、どこも同じような悩みを抱えていると思います。規定以上の十分な人数配置をする余裕がないので、ギリギリの人数配置になってしまうのです。
いつも人数がギリギリなので一人にかかる業務量が多く、時間に追われて働く日々となり、看護の楽しさを感じられなくなってしまうという問題です。
そうして「もっとゆっくり働ける職場に移りたい」と退職するスタッフが出てしまうのです。
夜勤がつらいなら、夜勤なしの仕事を選ぶこともできます。こちらの記事>>夜勤なしで働く看護師の平均年収を解説!どんな仕事がある?を参考にしてください。
給料が仕事に見合っていない
- 責任が重く負担が重いわりに給与が上がらない
- 1時間前から情報収集、記録残業など考えると時間給が低い
- 昇給が少ない
給与の理由だけで退職するスタッフは少ないですが、不満に思っている人は多いようです。
地方と都市部では給与水準が違いますし、施設の規模や母体の大きさでも変わります。大きな病院で忙しければ給与が高いというものでもありません。
新人で働き始めたころは同級生より給与が多いですが、数年働くうちに会社員の友人と変わらないか、追い抜かれてしまうこともあるようです。それなのに夜勤もして、休日も働くことに、疑問を感じてしまうのでしょう。
いまの職場で給与を上げるのは、管理職に昇進することぐらいしか方法がありません。資格を取って資格手当をつけてもらうのは、今の時代では狭き門です。給与に不満があるならば、解決方法は転職しかないと思いましょう。
給与は働く地域や経営母体で大きく変わるので、転職の時の条件として給与を考えるのであれば、広い範囲で調べて転職先を決めましょう。
看護師の給与や貯金額については別の記事でも詳しく書いているので、興味があれば読んでみてください>>30歳【独身】看護師の貯金額はいくら?|はるの給与、貯金額も公開
看護師に向いてないと思う
- 勧められて看護師になったが向いてないと思った
- 患者にイライラして優しくできない、自分には無理
- 慎重な確認や広い視野など、自分には無理だと思った
この理由を言ってくるのは、若いスタッフが多いです。2年目や3年目くらいですね。
1年目の頃は先輩に怒られながら必死にやっていたが、独り立ちして働く中で、やっぱり自分には合わないと悩んでしまうようです。
特に、不器用な人や人見知りの人に多いように思います。
そう思いながら働くのはツラいでしょうし、看護の楽しさが分からなくなってしまっている状況だと思うので、若いのだから職場を変えてみるのも一つの転機だろうな、と思って送り出すことも多いです。
ただ師長として多くのスタッフと関わった経験から思うのは、看護師の仕事に『向いていない人なんていない』ということです。
「向いてない」は思い込み!
患者は年代も性格も考え方も、多種多様な人が入院してきます。それらの人たちの対応をするのに、「こんな人が向いている」と決められるものではありません。
どんなに優しい看護師でも相性の悪い患者からはクレームを受けるし、どんなに技術力が高い看護師でも慌てていればミスをするのです。
『向いていない』と考えてしまうのは、あなた自身が若くて人生経験が不足していることと、仕事に対するモチベーションが下がってやる気を失っている状況である、というだけです。
看護師という仕事でなくても、同じように行き詰ってツラくなる時期というのは訪れるのです。
こういう話をして、看護師として優れていると思う点を伝えて、もう少し頑張ってみるように勧めてみますが、決めるのは本人です。ずっと「向いていないのに」と思いながら働くのは、仕事が楽しくないでしょう。
そういう場合は、興味のある仕事に移って試してみた方が、後悔がないんじゃないかと思います。やってみたいことがある時は、遠慮せずにどんどん新しい道に進んでみてください。
看護師免許を持っている限り、何度でも看護師の世界に戻ることはできるのです。
休みが取れない、家庭と両立できない
- お盆や正月にも連休がとれないのは困る
- 子供のお迎えで残業ができない
- 夜勤も日祝も働かないのは肩身が狭い
病院の病棟勤務であれば、夜勤や休日の出勤をする看護師がほとんどです。
しかし子育て中の看護師は時短勤務や、夜勤なし勤務、日祝日休みで働くスタッフもいます。しかし割合は少なく、部署内でも1~3人程度しかいません。
そのため、肩身の狭い思いをするようです。
残業ができないので、夕方近くに入る入院患者の担当を他の人に変わってもらったり、日祝日をすべて休むので他のスタッフに申し訳ないと思ってしまうのでしょう。
そうならないように配慮しているつもりですが、忙しくバタバタする中で残務を他の人にお願いして時間通りに帰る本人は、居心地が悪く感じて退職を申し出てくることがあります。
女性ばかりの職場なので、子育て中のスタッフが働きやすい環境が作れなければ人手不足は解消しません。こういった問題はこれからの部署の課題だと思っています。
看護師の退職理由の伝え方
退職理由を上手に伝えるためには、ポイントがあります。
日ごろから師長として、スタッフの退職理由を聞いています。
その視点から、上手な退職理由の伝え方を解説します!
自分の正直な気持ちを素直に伝える
上手に言おうとして、嘘を並べて話すのは、話に説得力が無くなってしまいます。
できるだけ正直に、誠実に、自分の気持ちを言葉にして伝えてくれた方が、こちらにも伝わります。
あなた自身は師長と退職の話し合いをするのは初めてでしょうが、師長は毎月いろんなスタッフと面談をしていて慣れています。
『話し方がウソっぽいな』と感じたり、『前回の話と辻褄があわないぞ?』と気付くこともあります。
そうならないように、出来るだけ本音で話をするようにしましょう。
明らかにウソをついていると思われると信頼を失くし、退職までの期間が居心地悪いものになってしまいますよ
ネガティブな理由ばかりを並べない
『人間関係が悪い』『残業が多い』『給与が少ない』などのネガティブな理由だけを並べないようにしましょう。
これらの苦情は、師長は言われ慣れています。
簡単に反論されてしまいますし、転職すれば解決するという問題でもありません。
ネガティブな理由を伝えても構いませんが、必ずポジティブな理由も一緒に準備しておきましょう。
興奮せず落ち着いて話す
退職について師長と面談するときは、心を落ち着けて、興奮せずに伝えましょう。
泣きながら話したり、怒って苦情を言うような伝え方をすると、円満退職が難しくなってしまいます。
『今は興奮しているから辞めたいだけだよ、落ち着いて』と言われてしまいます。
話す内容を事前に考えておき、自分が落ち着いて話せるように準備をしておきましょう。
看護師の退職理由|例文と上手な伝え方
ここからは、実際に退職する場合の上手な伝え方について、例文を使って解説します。
退職理由を伝える際に、ぜひ参考にしてください。
ここでは出来ない経験をしてみたい
・命が誕生する瞬間に立ち会える産婦人科に興味があり、そちらへの転職をしたいと思います。こちらの病院で成人看護を学ばせていただいたことを活かしていきます。〇月いっぱいで退職し、転職したいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
・もともと在宅医療をやりたいと思っていて、そのために急性期看護を学びたいと思ってこちらで経験を積ませていただいていました。今後は訪問看護ステーションへの転職をするつもりなので、〇月で退職させていただきます。大変お世話になりました。
いまの職場では出来ない、新しい分野に挑戦したいという理由は、引き止めづらいし前向きで、師長を納得させやすい理由です。
『今じゃなくてもいいんじゃない?』とか『もう少しここで経験を積んでから』などと引き止められますが、意志が強ければきちんと退職希望を伝えましょう。
新しい職場に適応するためにも、出来るだけ若いうちに転職したいので!
次の転職先が決まっている場合は、それも伝えると引き止められることがなくなりますよ。
出産や育児と両立できない
看護師の退職理由で、この理由はとても多いです。
・今回の妊娠を機に、家族で話し合ったのですが、育児に専念するために退職することを決意しました。夫は仕事で帰りが遅いし、実家も遠方で支援してもらえないので、子供が小さいうちは育児に専念するつもりです。〇月で退職させていただきます。
・これまでも、家庭との両立が難しいとずっと悩んでいました。夫とも相談し、今後は週2~3回程度のパート勤務にして、育児や家事と両立したいと思いますので、こちらは〇月で退職させていただこうと思います。夜勤免除など、いつもご配慮いただいてありがとうございました。
忙しい職場では、育児や家事と仕事の両立に悩む看護師さんは大勢います。
夫や義母からも言われるので…
自分一人の意見ではないことを伝えると、上司は反論しづらくなります。
『残業しなくていいように配慮するから』や、『〇〇科ならパートで続けることもできるよ』など、さまざまな条件で引き止められると思いますが、退職の意思が固いのなら、潔く断りましょう。
体調に不安がある
この理由も、看護師の退職で多いです。
・腰が痛くて、患者さんの体位変換やオムツ交換を続けるのがつらいです。病院にも通っていますが、根本的には仕事を変えるしかないといわれています。年齢を重ねて来て、無理もできない身体になってくるので、身体介助のないクリニックなどに転職しようと思います。
・ここ数ヶ月、眠れない日が続いたので心療内科を受診し、〇〇と診断されました。医師からは自宅療養を勧められましたし、私自身も治療に専念したいと思いますので、〇月末で退職させていただきます。
体調不良による退職は、引き止めにくいです。
もしも診断書をもらっているようなら、それを見せましょう。
師長からは『まずは少し休職してみては?』と提案されるかもしれません。しばらく休職してから退職することもできますが、辞める意思が固まっているのであればそれを伝えましょう。
職場に迷惑をかけたくないし、復職しなきゃと考えるのもプレッシャーになるので、いったん退職したいです
家族の介護をする
これも多い理由ですが、『嘘っぽい』と思われやすいので注意しましょう。
・一人暮らしの祖父が認知症が進んでいるので、同居することになりました。両親も共働きなので、私が仕事を辞めて介護をしようと思うので、〇月で退職させてください。
・高齢の祖母と、足が悪く車いす生活の母親を、父親が1人で介護をしています。両親も年を取ってきたので、わたしも実家に戻って介護を手伝いながら仕事を続けようと思います。今後は、夜勤や残業のない介護施設などに転職するつもりですので、〇月で退職させていただきます。
家族の介護を理由に退職をもし出る人は、けっこう多いです。
しかし、看護師1~3年目くらいの、20代前半の看護師がこの理由で退職する場合は、『本当かな?』と感じてしまいます。
家族で相談した時に、専門学校を出て国家試験を合格してようやく社会人になったばかりの孫娘に、『仕事を辞めて家で老人の介護をするように』という結論になるだろうか?という疑問です。
この理由を、嘘で使うのはバレやすいのでやめましょう。
他病院の師長さんたちでも、この嘘が多いと話題になっていましたよ
噓だな、と思われると信頼を失くしてしまい、退職までの期間が居心地悪いですし、退職後も職場の人と連絡を取りづらくなってしまいます。
看護師が退職理由を伝える前の注意点
異動希望も考えよう
辞めずにできる解決方法について考えておきましょう。
人間関係の問題や、仕事の忙しさの問題であれば、院内の異動で解決できる場合もあります。異動を経験することは、看護師としてステップアップすることにとても効果があります。
まずは異動希望を出して、異動先でも状況が変わらなければ退職を検討してみてはどうでしょうか。
院内でも部署によって仕事内容や忙しさには違いがあります。興味のある分野があれば、まずは異動を検討しましょう。
異動することのメリットは別記事で詳しく説明していますので、興味がある方はそちらを読んでください>>【看護師】異動のメリット・デメリット
しばらく休むこともできる
仕事に疲れた、働きたくなくなった
私の病院の場合ですが、業務に疲れて悩んでしまい退職を考えていた主任に、たまっていた有給を使って2週間以上の連休を取ってもらったことがあります。
その主任は休みを使ってヨーロッパ旅行に行って気分転換をして、その後もまた仕事を続けてくれました。こんな風に、大切な人材を失わないために様々な工夫をしてくれるところもあるのです。
診断書を出して求職すれば休めますが、そこまでの状況ではなくても、上司に相談してみてはどうでしょうか。『今後も仕事を続けるためには、一度休ませてもらいたい』と相談してみると、協力してもらえると思います。
休みを使って実家に帰り、ゆっくり親と相談したり、旅行で気分転換をすることでまた頑張れることもあります。検討してみてくださいね。
今後の仕事、キャリアプランを考えておく
退職した後、次の仕事をどうするかは考えておきましょう。
何が不満で今の職場を辞めるのか、自分の中で整理をして書き出してみるのも良いと思います。そうすることで、次の職場に何を求めるかが明確になります。
転職の時には、自分の希望条件をはっきりさせておくことが成功の秘訣です。希望条件の決め方については別の記事でも詳しく説明しているので、分からない人は参考にしてみてください >>看護師の転職|希望条件はこうやって決める!
自分が将来、どうなりたいのか。何を勉強したいのか。そういう希望を持った転職をすることで仕事を面白く感じられて、日々の生活が楽しくなるはずです。
退職して今後のキャリアを考えるには、一人で考えるよりも人に相談するのがおススメです。転職に成功した友人がいれば、その人にアドバイスをうけましょう。
そういう知り合いがいなければ、転職サイトに登録して担当アドバイザーに相談してみましょう。プロなので、どうやって希望条件を決めて転職すれば失敗しにくいか、ていねいにアドバイスしてくれますよ。
転職サイトは複数登録するのがおススメです。詳しくは>>【看護師】転職で本当に役立ったおすすめ転職サイトと転職エージェントの記事を参考にしてください。
看護師の退職はいつでも可能!
辞めることでしか解決しない時もある
異動希望は、職場によっては叶えられなかったり希望を聞いてもらえないところもあります。
また上司との関係に問題を抱えている場合は、今後のことや困っていることを上司に相談できないので、とてもつらい状況になるでしょう。
他に相談できる人がいればいいですが、そうでなければ転職しか解決策はないかもしれません。
もしもあなたが今の状況に困っていて、退職しか解決策がないと感じているのであれば、時間を無駄にせず退職をしましょう。ツラい状況を耐えている時間は、あなたにとってプラスにはならないでしょう。
退職することを怖がり過ぎなくても大丈夫です
もちろん、嫌なことがあるたびに退職していいと言っているわけではありません。困難を乗り越えることで人は成長します。避けてばかりいては成長するチャンスを逃すかもしれません。
しかし今のその困難を乗り越えるのにどのくらいの時間と犠牲をはらうのか、そしてその先に本当にあなたの幸せがあるのか、だれにも保証できないのです。
あなた自身が前向きな気持ちで「この困難を乗り越えて成長しよう」と思えるかどうかが、全てです。
そう思えない、ツラい状況を打破する方法が退職以外にないと思うのであれば、退職して次を考えればいいのです。次の仕事は必ず見つかります。
退職させてもらえない、辞めたいと言えないという場合に退職代行サービスを利用する人もいます。しかし退職代行サービスはきちんと考えて使わなければ、うまく退職できないこともあるんです。
詳しく知りたい人は、別記事でまとめているのでそちらを読んでみてください>>退職代行で失敗も! 看護師が退職代行を使う利点と欠点
転職回数が多いのはデメリットばかりじゃない
私は5回以上転職しています
私は病院を辞めたあと、10ヶ月くらいフリーターをしていた時期があり、その時は短期の派遣や看護師のアルバイトをいろいろしたので、実際にはもっと多くの職場で働きました。
そんな私でも地方の中規模病院に就職して数年後には師長になり、今も急性期病棟の師長として第一線で働いています。
転職回数が多いことをデメリットと考える人が多いですが、少なくとも私は転職回数の多さで仕事探しに困ったことはありません。
師長になってからは、中途採用で入ってきたスタッフの教育をするときに、他の施設との違いや地方による違いがよく分かるので、相手の戸惑いや悩みを理解してあげることができます。
これは、いろいろ経験してきた私の強みだと思っています。
いろんな土地で、いろんな規模の病院で、いろんな考えの上司や仲間と働いた経験は、財産になっています。転職回数が多いことは、こういうメリットでもあるんですよ。
看護師の円満退職の流れ
看護師の円満退職のためには、3つのステップがあります。
詳しくは、こちら>>師長が教える看護師転職|病院を円満に退職する方法で解説していますので、ここでは簡単に流れを説明します。
Step1. 退職交渉
退職理由を師長に伝えて、師長からの引き止め面談をやり抜くことが最初のステップです。
引き止められない理由を考えて、固い意志をしっかりと伝えましょう。
退職理由の考え方につい、こちら>>【看護師の退職】師長が教える『引き止められない退職理由』を参考にしてください。
Step2. 退職届の提出
退職予定日の1カ月には退職届を提出します。
退職届の書き方や、封筒の選び方・書き方については、こちら>>師長が教える看護師転職|病院を円満に退職する方法の中で詳しく説明しています。
Step3. 退職の手続き
退職の手続きは、「退職前にやること」と「退職後にやること」の2つに分けられます。
退職前には仕事の引き継ぎや退職のあいさつ、退職後には保険や年金の手続きが必要です。
詳しくは>>退職準備は何をする?|師長が教える【看護師の退職準備】で詳しく説明していますので、参考にしてください。
まとめ
看護師が仕事を辞める、本当の理由について紹介しました。
他にも前向きな理由として「ずっと憧れていた産婦人科の採用試験に合格できたから」というものや、「応募し続けていた小説が賞を取り、作家デビューできることになった」という人もいました。
「親戚から不動産をいくつか相続したので、今後はその管理をして生活する」という人もいました。
みんなそれぞれの人生があり、働く理由も色々なんだと思います。
上司や先輩たちは「3年は働かないと次の職場はない!」とか、「リーダーもできないのに転職したら自分が困る」などと心配してくれますが、実際には辞めても困ることは少ないと思います。
本当にやりたいことがあるなら、それに向かって努力できます。しかし辞めたいと思いながらも辞められずに時間を無駄にするくらいなら、退職代行でもいいのですぐに辞めて新しいことを始めてもいいと思います。
貴重なのは、とにかく時間です。しかも若いときの時間は、代えがたい価値があります。
毎日泣きながら仕事に行くくらいならきっぱり辞めて、楽しいことを探しましょう。きっと笑顔で働ける職場は見つかります。退職することを怖がり過ぎなくて大丈夫です。まずは行動を起こしてみましょう。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。